第2章:Claspを使うための環境を作る

この記事の内容について、業務や開発でお困りの場合は個別に対応できます。

この章では、あなたのパソコンを「最強の自動化工房」に変えるための準備を行います。 具体的には、Node.js、Clasp、VS Codeという3つのツールをインストールします。

1. 開発環境=「あなたの工房」を作る

これから、あなたのパソコンに「プログラミングをするための道具」を揃えていきます。

正直に言います。ここが一番の難所です。 多くの人が「環境構築」で挫折します。なぜなら、普段見慣れない画面や用語が出るからです。

でも、安心してください。 「ただの手順」 です。料理のレシピと同じで、書いてある通りにやれば必ず成功します。 ここさえ乗り越えれば、あとは楽しい「自動化ライフ」が待っています。一緒に頑張りましょう!

必要な道具は3つです。それぞれの役割をイメージしてください。

  1. Node.js (ノード・ジェイエス): 「エンジン」
    • Claspを動かすための動力源です。これがないと何も動きません。
  2. Clasp (クラスプ): 「通訳ツール」
    • あなたのパソコンとGoogleのサーバーを繋ぐ、この連載の主役です。
  3. VS Code (ブイエス・コード): 「高機能な作業台」
    • コードを書くためのエディタです。AIの力を借りるための場所でもあります。

これらを順番にインストールしていきましょう。

2. Node.js (エンジン) のインストール

Claspは、実は単体では動きません。Node.js というエンジンの上で動くプログラムです。 まずはこのエンジンをパソコンに搭載します。

手順

  1. Node.js公式サイトにアクセスします。
  2. 画面に大きく表示されているボタンのうち、「LTS (推奨版)」 と書かれている方をクリックしてダウンロードします。
    • ※「最新版」ではなく「LTS(長期サポート版)」を選ぶのが、プログラミングの世界では「安定していてトラブルが少ない」という鉄則です。
  3. ダウンロードしたファイル(インストーラー)をダブルクリックして起動します。
  4. 「Next」ボタンを何度か押して進めていきます。
    • 途中でチェックボックスなどがたくさん出てきますが、すべてデフォルト(そのまま)で大丈夫 です。
  5. 最後に「Finish」を押して完了です。

インストールできたか確認する(重要!)

ここで初めて「ターミナル」を使います。インストールが成功したか、エンジンをふかして確認してみましょう。

  • Windowsの方: スタートメニューで「PowerShell」と検索して開いてください。
  • Macの方: Spotlight(Command + Space)で「Terminal」と検索して開いてください。

開いた画面で、以下の文字を入力して Enter キーを押します。

node -v

v20.10.0 のような数字が表示されましたか? これが表示されれば、あなたのパソコンにエンジンが搭載されました! (もし command not found やエラーが出る場合は、パソコンを一度再起動してからもう一度試してみてください)

3. Clasp (道具) のインストール

Node.jsを入れると、オマケで npm というツールも一緒に入っています。 これは「プログラマー専用のアプリストア」のようなものです。これを使ってClaspをインストールします。

先ほどのターミナルで、以下の呪文を入力して Enter を押してください。

npm install -g @google/clasp

このコマンドの意味

  • npm install: 「アプリストアからインストールして!」という命令
  • -g: 「Global(グローバル)」の略。「このパソコンのどこからでも使えるようにして!」という意味です。これを忘れると、特定のフォルダでしかClaspが使えなくなってしまいます。
  • @google/clasp: インストールしたいツールの名前です。

画面に文字がズラズラ流れますが、最後に Error という文字がなければOKです。 確認のために、以下を入力してみましょう。

clasp -v

2.4.2 のようなバージョン番号が表示されれば、Claspの準備は完了です!

4. VS Code (作業台) の準備

最後に、コードを書くための「作業台」、VS Code を入れましょう。 Windowsの「メモ帳」でもコードは書けますが、VS Codeを使うと「書き間違いを教えてくれる」「色分けして見やすくしてくれる」など、執筆速度が10倍になります。

  1. VS Code公式サイトからダウンロードしてインストールします。
  2. インストールして起動したら、左側の四角いアイコン(拡張機能)をクリックします。
  3. 検索バーに以下の名前を入れて、それぞれ「インストール」ボタンを押します。

必須の拡張機能

  • Japanese Language Pack for Visual Studio Code:
    • VS Codeを日本語化します。これがないとメニューが全部英語です。
  • Google Apps Script:
    • GASのコードを書くときに、色分けや入力補完(途中まで打つと候補が出る機能)をしてくれます。

5. 最強の相棒:GitHub Copilot (AI Agent) の導入

ここが一番重要です。 2025年現在、プログラミングは「人間が全部手打ちする」時代から、「AI Agentと一緒に作る」 時代に変わりました。 基本を学ぶために手打ちも大事ですが、実務ではAIを使うのが当たり前です。

GitHub Copilot (ギットハブ・コパイロット) とは?

あなたの隣に座っている「超優秀な先輩エンジニア」だと思ってください。 「こういう処理を書きたい」とコメントするだけで、コードを提案してくれます。 さらに、チャット機能を使えば「このエラー直して」「もっと短く書いて」といった指示も聞いてくれます。

導入手順 (2025年12月現在)

  1. VS Codeの拡張機能メニューで 「GitHub Copilot」 を検索してインストールします。
  2. インストール後、右下に「GitHubにサインイン」という通知が出るので、クリックしてログインします。
  3. (まだ契約していない場合)ブラウザが開くので、無料トライアルまたはプラン契約(月額10ドル程度)を行います。
    • ※学生の方は無料です。
    • ※Cursorなど、Copilot以外のAIエディタも人気ですが、まずは業界標準のVS Code + Copilotをおすすめします。

これを入れるだけで、「孤独な作業」が「ペアプログラミング」に変わります。 初心者が挫折する最大の原因は「エラーが解決できないこと」ですが、Copilotがいれば「これどういう意味?」と聞くだけで解決します。 「Agent必須」 と言っても過言ではありません。ぜひ導入してください。

6. よくある質問 (Q&A)

Q1. インストール中にエラーが出ました!

A. 落ち着いて、エラーメッセージを読みましょう。 よくあるのは「権限がない」というエラーです。 Windowsなら「管理者として実行」、Macならコマンドの前に sudo をつけると解決することがあります。 エラー文をコピーして、ChatGPTやCopilotに「このエラーはどういう意味?」と聞くのが一番早いです。

Q2. Node.jsのバージョンが古くてもいいですか?

A. できれば新しいLTS版を使いましょう。 古すぎるとClaspが動かないことがあります。

Q3. Copilotはお金がかかりますか?

A. 基本は有料ですが、投資対効果は抜群です。 月額1000円ちょっとで「24時間質問し放題の家庭教師」を雇えると思えば、破格の安さです。 まずは無料トライアルで威力を体感してみてください。

7. 理解度チェッククイズ

Q1. Claspを動かすための「エンジン」の名前は? A. Python B. Node.js C. Java

Q2. Claspをインストールするコマンドは? A. npm install -g @google/clasp B. download clasp C. install google-apps-script

Q3. 2025年の開発スタイルとして推奨される「AIの相棒」の名前は? A. Siri B. Alexa C. GitHub Copilot

答え合わせ(クリックして開く)

Q1: B Node.jsがエンジンです。

Q2: A npm コマンドを使ってインストールします。-g を忘れずに!

Q3: C GitHub Copilot(Agent)と一緒に開発するのが現代のスタンダードです。


これで、プロのエンジニアと同じ「最強の開発環境」が整いました! 次はいよいよ、GoogleアカウントとClaspを接続します。


>> 次の章:第3章 GoogleアカウントとClaspをつなぐ

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