
電気工事士の実技試験で一番怖いのは、作業が遅いことではありません。 本当に怖いのは、当日の空気に飲まれて、普段なら絶対にしないミスをすることです。
〇マークを小で打ってしまったり、差し込みが中途半端だったり。 どれも「分かっているのにやってしまう」ミスです。
私は過去に2回落ちていますが、3回目の合格時は、練習の段階から「作業の型」を徹底することで、本番の魔物に打ち勝ちました。
速さより怖いのは「当日の空気」
練習では完璧にできていたのに、本番会場の独特な静けさと緊張感の中で、頭が真っ白になる。 これが一番の敵です。
「落ち着こう」「丁寧にやろう」と思えば思うほど、手元が狂います。 特に、リングスリーブの刻印ミス(〇と小の間違い)や、差し込みコネクタの芯線露出などは、焦っている時ほど起きやすいミスです。
本番は気合ではなく「型」で乗り切る
本番で「気合で確認しよう」としても無理です。 冷静になろうとしてもなれません。
だから大事なのは、感情に頼らない確認方法(型) を身につけることです。 「落ち着いていたらできる」ではなく、「落ち着いていなくても、体が勝手に動く」状態にしておくのです。
私が入れていた作業の型
私が実践していた具体的なルーティン(型)は以下の通りです。
- 切る → すぐ切れ端を捨てる
- 机の上を常にクリアにしておくことで、脳のメモリを消費しません。
- 使い終わった工具は必ず元の位置に戻す
- 「あれ、ペンチどこだっけ?」と探す1秒が、焦りを生みます。
- 差し込み → 必ず1本ずつ軽く引っ張る
- 目で見てヨシ、ではなく、物理的に引っ張って確認する動作をクセにします。
- 圧着 → 刻印サイズを目で固定確認
- ハンドルを握る前に、一呼吸置いてダイスの位置を凝視します。
これらは、考えなくてもできる「機械的な動作」です。 これを練習中から徹底することで、本番でも無意識に確認作業ができるようになります。
片付けながら作業するクセが一番効いた

私が一番意識していたのは、作業しながら片付けることです。
試験会場の机はそれほど広くありません。 切ったVVFの被覆や切れ端が散乱していると、必要な部材が埋もれてしまったり、寸法を測る邪魔になったりします。
- ゴミはすぐにゴミ袋へ。
- 使わない工具は定位置へ。
常に作業スペースが片付いていると、視覚的なノイズが減り、精神的にも余裕が生まれます。 「片付け」は単なるマナーではなく、合格のための戦略です。
見直しは「速く終わった人の特権」
見直しは、最後に時間が余った人だけができる特権です。 ギリギリで完成させても、見直す時間がなければ、重大な欠陥を見逃して不合格になります。
だからこそ、練習では 30分 で全問完成させることを目標にします。 そうすれば、本番で多少手が震えても、残り10分をフルに使って「機械的な見直し」ができます。
- 配線は合っているか?(指でなぞる)
- 刻印は正しいか?
- 芯線ははみ出していないか?
この「最後の10分」を手に入れるために、日々の練習でスピードと「型」を磨いてください。
具体的な工具の選び方や、安く済ませるための準備については、以下の記事で紹介しています。